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2007年 06月 25日 ( 1 )
お血と微小循環障害  ⑭  -痛風の漢方的考察①ー
 痛風は体内のプリン体の老廃物である尿酸の廃棄物処理が上手くいかず血液中に尿酸がたまり、高尿酸血症を経て突発的に痛風関節炎を起こす病です。

 この病を漢方(中医学)では「痺症」「白虎歴節風(びゃっこれきせつふう)」といい痛みの程度を虎に咬まれた痛みと表現しています。古代中国では、痛風は帝王病・富貴病つまりぜいたく病と言われていました。日本では今、飽食の時代で気の向くままに高カロリー食になっていて中国の皇帝以上の物を食べているのではないでしょうか。その結果内臓の働きに負担がかかり消化不良(完全栄養化・無毒化できない)の結果、未消化の尿酸が血液中に増えてしまう人が多くなり年々若年化の傾向にあります。

 尿酸という代謝老廃物は組織に尿酸塩という細かい結昌をつくって炎症反応を起こしたり腎臓に結石を作ったりします。この結昌や結石を中医学では「痰湿お血(たんしつおけつ)の病症」といっています。

 自分の体の消化能力を越えた飲食物は「痰湿」(痛風の場合尿酸)を生じさせ、痰湿は血液の中にもたまって血流を妨げ「お血(おけつ:血の滞り)」という状態を引き起こします。「痰湿」と「お血」というマイナス要素が相互に働きあって結晶になり関節組織の中で沈着すると急性の炎症が生じて「痰湿お血の痛風発作(赤く腫れて痛む)」を発症します。

 漢方による痛風の予防と治療の基本は「痰湿お血体質の改善」で体に溜まった非生理的な水の痰湿を本来の胃腸の働きである消化・解毒・水分代謝作用を高め(健脾利湿)、尿酸などで汚れた血のクリーニングと血流改善(活血化お)の治療方法をとります。

 尿酸値を下げるには上記の方法で尿酸の生成を抑えると共に一方で尿酸の排出を促進することができ漢方で十分対応が可能です。予防の基本は「痰湿の改善」にあることは明白です。内蔵機能が十分働けるように食養生もまた大切です。

 食養生
痰湿タイプ:昆布や海藻、いわし、さんま、あさり、しじみ、小豆、緑豆、春雨、ごぼう、しいたけ等のきのこ類、こまつな、にんじん、大根、ピーマン、かぶ、冬瓜など、飲み物は緑茶、ウーロン茶などのホットが基本です。
お血タイプ:にんにく、ニンニクの芽、たまねぎ、らっきょう、黒きくらげ、桃、さんま・いわし・あじなどの背の青い魚、しょうが、山椒、シナモン、黒酢など、飲み物は紅花茶、バラ茶、ほうじ茶など温いものが流れを良くします。
6月1日投稿記事:痛風とビール
 痛風とビールの因果関係など、食と痛風について考察した内容になっています。そちらも合わせてご覧下さい。

 最近、痰湿お血型をベースにストレスや食の間違いで気の滞りや欝熱を伴った痛風が多くなっています。湿熱気滞お血型痛風について近々UPしたいと思います。
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by home-k | 2007-06-25 21:25 | お血(おけつ)