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2007年 10月 25日 ( 1 )
お血と微小循環障害 Vol.18  -冷え症ー
 これからの季節”手足が冷えて眠れない、ベットの中で靴下が離せない”という声を耳にします。問診で必ずお尋ねする項目に「手・足の冷え」がありますが、女性では7割の方が冷えを自覚されているように思います。

 「冷え性」に対して西洋医学では打つ手が無いのが現状で、ビタミン剤が処方される位で決定打が全くありません。これに対し、漢方ではこの分野は得意中の得意で、その治療法則に「寒はこれを熱す」(漢方古書・素門)とあるように「冷えは温めればいい」と単純明快に指示しています。漢方薬には体を温める生薬が多く用意されています。

 漢方では「冷え性」には二つのタイプがあり、体に必要な物質の不足(虚症)と滞り(実症)がみられます。

 全身が冷えるのは虚症で陽気(温めるエネルギー)そのものの不足により起こります。陽気が不足する原因は、生まれつきの虚弱・病による体力の消耗・無理なダイエット・加齢などによる場合があります。

 手・足・腰など部分的に冷えるのは実証の冷えで陽気(温めるエネルギー)は足りているのに経絡を流れる陽気・血(けつ)が滞り、めぐらなくなり発症します。多くは秋冷や冬の冷えそのもので、冷えを受けると体が収縮するだけでなく経絡も収縮して陽気の流れが悪化し、また「血液は冷えに会うと固まり、温かくなると動く」といわれるように寒くなると血管が収縮して血液循環の障害も引き起こします。この状態を瘀血(お血)といいます。

 また、ストレスのために陽気がめぐらず瘀血(お血)にもなる事もあります(気滞お血)。この場合は「年中手・足が冷える」のが特徴でお血になると体の潤滑油でである体液もうまく働きません。体の動きや生命の維持に欠かせない気・血・水の流れの滞りこそ冷え性の主な原因なのです。最近このタイプの冷えが非常に多くなっています。

 冷え性にお悩みの方は、肩こり・目の疲れ・疲れやすい・めまい・肌のカサカサ・ひび・あかぎれ・イライラ・不眠などなど多くの症状のいずれかを伴っていることが多く「万病の元」ともいえ放置せず漢方薬で優しくお手当てを。これこそ未病の予防になります。


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 ヤマトリカブト(キンポウゲ科)  箱根・金時山頂にて

トリカブトの薬用部分を「附子」といい陽気を補い冷えを散寒するので八味地黄丸・附子理中湯・真武湯・麻黄附子細辛湯など多くの処方に使用されています。


  


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by home-k | 2007-10-25 12:40 | お血(おけつ)