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2009年 12月 17日 ( 1 )
腰膝痛  -脊柱管狭窄症の症例ー
  患者Sさん 75歳 男 170cm 60kg 
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 慢性的な腰痛、下肢のしびれ・痛み、脱力感、ひどい間欠跛行。最近トボトボ歩きで30m位歩くと立ち止まり、ひと休みしないと歩き続けられない。自宅近くの病院に9ヶ月通院。筋弛緩剤・消炎鎮痛剤・消化剤で治療を続けていた。

 ここ数週間、胃が痛み、食欲がなくなり、元気もなくなってきて体重も減ってきた。朝起きるとき、踏んばれないので一人では起きられず腰も痛む。典型的な脊椎管狭窄症の症状とお見受けする。
既往症:高血圧症 舌は大きく厚い(胖大)、白い苔が奥にある、舌の色は暗く血色が悪い。
家族の方が心配して一緒に来店された。

 中国漢方では、高齢者の腰痛は大部分が「不栄則痛」といい、腰や下肢に必要なエネルギー(気)や栄養物質(血)が不足してその部分を十分養えないので腰部に病変が生じると考えています。

 この患者さんの場合、体力面の落ち込みがひどいので食べ物の栄養物質の吸収改善を最優先し、胃腸に元気を与える六君子湯をメインに、肝に働き筋力をつける独活寄生湯、腎のパワーが不足する高齢者故に腎の働きを高める補腎薬の鹿茸大補湯を服用していただいた。

 15日後食欲はかなり回復したが、下肢の脱力感がイマイチという。そこで気力アップの補中益気湯をメインにしてみた。一ヶ月後、かなり体力面はしっかりしてきたようで顔貌に精気を感じる。朝起きるときも何とか一人で立ち上がれるようになった。諸症状はかなり軽減。継続服用中。

 考察;中国医学(漢方)では「腰は腎の府」といい、基本的に腰の病変は腎との関係が深く腎の手当てなくして腰痛の根本的な改善はできないと考えています。
 体の諸機能が落ちてきた高齢者には消炎鎮痛剤などの継続服用は体の負担が大きく、あまり適しているとは思えません。むしろ内臓機能のレベルアップができ、気や血や精などを補うことのできる漢方療法のほうが体に受け入れ易いのではないかと思います。
 高齢化社会を迎えこのような症状に悩む人を多く見かけます。漢方の知恵も取り入れ、高齢化社会を元気に快適に過ごしたいものです。


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by home-k | 2009-12-17 17:52 | 腰膝痛