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カテゴリ:北京中医医院研修( 5 )
研修の癒しに北京街散策
 北京の晩秋は日本のような紅葉の秋が無いのか街路樹のプラタナスやエンジュの葉が青葉のまま枯れ落ちています。寒いはずの気温は幸運にも東京と同じくらいでした。 

 今回の北京訪問は漢方の研修が目的のため観光は無かったのですが、主催者の心使いで夕食までの夕暮のひと時、運動不足の解消をかねて繁華街の散策をしました。

 この夏、世界に感動の数々のシーンを発信したBeijing2008奥林匹克の会場・”鳥の巣、水泳会場などを外観から見学、脳裏に焼きついている北島選手の活躍が思い起こされます。

 中国を代表する観光スポット・天安門広場~前門を散策、清の時代街並みを復活させたという前門大街は観光客で大賑わいでしたが営業している建物は少なく気抜けでした。その一角の同仁堂薬局に立ち寄り見学、340年まえの1669年創業ということですから老舗中の老舗です。天然の人参や袋角の鹿茸、冬虫夏草の高価な生薬が沢山あり、また中成薬(日本では漢方OTC薬)が所狭しと並んでいます。冬虫夏草は1グラム5000円位でした。たか~い!

 高級ショッピング街の王府井(ワンフーチン)は10年前とは大違い、高層ビルが立ち並びファッションに身を包んだ人も多く街並みも奇麗で東京・銀座と錯覚を起こすような感覚です。しかしこんな所で貧富の差を見せつけられました。物乞いの多さです。お気の毒ですが目が合わないように通り過ぎるのがいいとガイドさん。道路の清掃人の多さも又ビックリです。

 10年前に比べ自転車が大幅に減り、自動車がものすごく増えたこと、高層ビルが林立したこと、街が奇麗になったことなど経済の発展のすごさを見せつけられ、乾燥甚だしい空気で鼻・喉が心配な4日間でもありました。16名元気に成田着。
   前門大街
 
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   同仁堂薬局
 
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   王府井の街並み
 
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by home-k | 2008-12-13 15:51 | 北京中医医院研修
本場・中国で漢方を学ぶ
 ’08.11.24 北京研修2日目。今日は超有名老中医・叢 法滋先生(首都医科大学教授)の講義をうけました。老師は日本に数年間滞在され中医学の普及に努められたとあって日本語も流暢で、日常よく見られる疾患(常見病)を中心に解説していただきました。

 この道60年の経験をもとに自から考案された治療法・衛星式弁病弁証論治を図解されながらのお話は簡潔で非常に理解しやすく、直ぐに役立つ理論であり先生の知識を余すことなく同学の者に伝えたいという気迫を感じました。

 「病が発生する根本原因は人体の”内因”にあり、外界の変動による”外因”は単なる発病の条件」(注1)という中医学の基本認識をふまえ、表面的に現れている症状にとらわれず、潜在的な内因を探すことこそ根本治療であり中医学の目標であると力説されていました。
  (注1:例、花粉症などで発病する人は潜在的な内因を抱えているが故に外因である花粉に触発されて発病し、痰湿という内因を抱えていなければ発病しないが如し。内因は七情失調、飲食不節、房事過多などにより生じる。)

 「健康長寿」についてお尋ねしてみました。”癌にならないこと”、”血管病にならないこと”と明快な答えでしたが、それには先の内因をかかえない養生が大切であることは言うまでもないことになります。お血(おけつ)や痰湿を溜めず補腎が大切と。

  北京中医薬大学の博物館も見学してきました。亀の甲羅に刻まれた今の中国伝統医学の原点が4000年前の甲骨文字に残されています。(写真)   
   
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 感動です!!。

 漢方の本場・北京での研修は期待どうり充実した内容で、漢方専門薬局を営む者にとってトップレベルの臨床現場をこの目で確認できたことは大きな収穫であり、自身の軌道調整にもなります。これからこの知識を店頭で活用し治療成績をアップていきたいと決意を新たにしました。



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by home-k | 2008-12-10 14:12 | 北京中医医院研修
北京中医医院研修 参の参 -医院の概況ー
 北京中医医院は首都医科大学の附属病院でもあり1956年に設立された北京市唯一の市立総合中医医院で中国ではリーダー的存在で中医学(中国伝統医学で日本では漢方と総称されている)の技術を世界中に発信しています。

 医院は北京市の中央にあり、故宮や景山公園は至近距離にあり建築面積は約6万平方メートル、ベットは600床、外来患者は日に3000~5000人にもなりスタッフは1300人、この中でも23名は中国国家クラスの”老中医”と称され国の宝とされる中医医師が在籍しています。

 診療科は日本の大学病院と同様で内科、外科、呼吸器科、耳鼻咽喉科、婦人科、整形按摩科、鍼灸科、小児科、歯科・・・・など26の臨床科を備えています。さらに70種類の疾病に対する専門医療班を備えていて、狭心症、リュウマチ、各種肝炎、血小板減少、エリテマトーデス、乾癬、脳血管疾患、疼痛症、肺がん、乳がん・・・・などの治療に関して独特の方法を持っており、国内はもとより国際的にも注目されています。

 院内には科学検査、X線、大型レントゲン、内視鏡、CTスキャナー、カラー超音波検査機(レーザー・ドップラー)など現代的な医療機器の設備も備えています。
このことからして中西医結合(中医学と西洋医学の利点を生かした治療)がかなり進んでいることがうかがわれ、数千年にわたり中国の医療面を支えてきた中国伝統医学(中医学)はさらなる進化を遂げつつあることを肌で感じることが出来ました。

 院内の薬局では260種余の中成薬(漢方製剤)が製造されていて、煎じ薬と併用されたり単独で処方されたりしています。当院では煎じ薬が治療のメインですので、その原料である生薬は600種にも及び一日に調剤される生薬は3トンにもなることがあるとのことです。

 治未病中心(未病治療センター)という大きな建物があり、中医学で未病に取り組んでいると王 天教授は胸をはって説明されていました。

 世界各国80余の国から中医、鍼灸、按摩、氣効などの研修のためのクラスも開設されています。
  
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 今回お世話になった左は劉 金城教授 右端は王 天教授
  
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 こんなに素晴らしい病院で研修ができたことは、この道を歩む者にとって確かな目標がまたでき、まだまだ多くのことを学ばなければと決意を新たにしました。



    

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by home-k | 2008-12-06 14:20 | 北京中医医院研修
北京中医医院研修 参の弐 -薬膳料理ー
 AM.の外来臨床実習が終わり、お楽しみ昼食は薬膳料理です。中医栄養学の教授が心を込めて作ったという料理を解説付きで院内の食堂でいただきました。

 まず出てきたものは、サソリのから揚げ(写真1)。恐る恐る食べてみましたがサワガニのから揚げの食感に似ていて無味で、何とか胃袋に収まりましたが・・・。サソリは漢方薬では全蠍(ぜんかつ)といい瘀血(おけつ)性の痛み・熱性痙攣や顔面神経麻痺などに繁用されます。

 次はエビを白芍薬で煮たもの(写真2)。これは大変美味しい料理です。芍薬は養血薬として超繁用されています。

 次は牛のペニス(写真3)。説明されなければ食べてしまったかも知れませんが箸が出ませんでした。半数の方が食べて美味しいとの評で、精力がつくということです。 

 次から次へと二十数種類の薬膳料理のオンパレードでどれも漢方薬が隠し味のように料理に溶け込んでいますので、薬臭いというものではなく食べやすいものでした。

 ???のスープやカボチャのデザート(写真4)でようやく終わり。
 很好吃!?。満腹・満腹。
  写真 1  サソリの料理
  
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  写真 2  エビの芍薬煮
  
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  写真 3  牛のペニスの料理
  
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  写真 4  南瓜のデザート
  
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  豚足
  
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  薬膳とは中医栄養学を基礎に生まれた食文化で個人の体質や体調、季節などに合わせて食べ物の特性を生かし、組み合わせを考えて調理する伝統的な食事のことですが、あまり難しく考えずに家庭でも気軽に応用していくといいのではないかと思います。
 これから寒い季節、家庭でも鍋料理が多くなります。クコや松の実などをいれることで立派な薬膳料理で養生食になりますのでお試しください。一食一食への気遣いが健康な体をつくり上げます。




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by home-k | 2008-11-29 12:00 | 北京中医医院研修
中国・北京中医院研修 参の壱
 2008年11月22日~25日の四日間お店を休んで、中国伝統医学(日本では漢方という)のメッカである北京中医医院(大学病院)に短期実習にいってきました。

 超有名内科教授・劉 金城老師の外来に参加させていただき、8人ほどの患者の診察に接してきました。一人の診察時間は平均20分ほどで患者の主訴にたいして、感心するほどの的を得た問診と脈診、舌診で診断を下し煎じ薬を中心に7日間の投薬をしていました。

 医師に聴診器はつきものですが中医師はそれを使わずに前述の診断法で体の異常を診ます。必要に応じて現代医学的な検査の裏付けも指示し参考にされています。一日量は200グラム前後で日本で使われる量の十倍近い量でビックリし、体質の違いを思い知らされました。日本人は胃腸が弱いのでこんなに多くの量はとても服めません。

 薬膳料理の昼食の後、午前に診た患者をどのように診断し、なぜこの薬を使ったのかの説明が劉教授から細かくあり(中医学ではこのことを弁証論治といいます)その的を得た問診と選薬の妙に、同道の者一同感心しきりでした。生薬の種類は少なくグラム数は多いのですから、処方の切れ味は素晴らしいのではないかと思います。

 外来診察室、下の写真の左から一人目が修士課程二年生の研修医、三人目が劉教授、四人目が私、黒い服は患者さん。
   
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 調剤室、天秤はかりを器用に操り早業で仕事をこなしています。
   
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 600種もの生薬が用意されていて、当院にしかないものも数種あるとのことです。
   
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 漢方薬局を日頃営んでいる者にとって、こんな研修は大変刺激になりいい勉強になります。これを糧に、自店でも病に悩んでいられるお客様の治療のスピードアップにお役にたてればと思います。



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by home-k | 2008-11-27 18:14 | 北京中医医院研修