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カテゴリ:生理痛( 2 )
婦人科疾患と漢方  月経前緊張症 <PMS>
 月経前のイライラ・下腹の張りは気の滞りでPMSです。

 PMS(premenstrual syndrome)は月経前症候群ともいい、生理の始まる1~2週間前の高温期にイライラする・乳房が張る・下腹部が張るなどの精神的、身体的な不快な症状が出現し生理直前に最も症状は著しくなり、生理が始まるとともに不快症状は急速に消失するという特徴があります。

 よく見られる症状 
 
  精神面: イライラする、怒りやすい、憂鬱感、無気力、集中力低下、不眠、疲れやすい、涙もろいなど。
  身体面: 頭がボーっとする、頭痛、めまい、むくみ、体重増加、乳房が張るように痛む、ニキビなど吹きでもの、肩こり、腰痛、下腹部が張る、便秘など。

 上記のような多様で複雑な症状がみられますので他の婦人科疾患や精神疾患との鑑別が困難なことが多く誤診されやすいこともありますので、基礎体温表や月経前後の体重差などの記録が大切です。

 原因 は肝のコントロールセンターの故障

 PMSは西洋医学では排卵後の高温期(黄体期)に起こることから黄体ホルモンであるプロゲストロンのバランスの失調に起因するとしていますが、中国漢方では「肝の疏泄機能の失調」と考えていて肝の気がのびのび流れないの意です。また”肝は将軍の官”ともいわれ気(エネルギー)や血(栄養物質)のコントロールセンターでもあります。特に精神的なストレスがあると気の流れが滞り上記の症状は加重されます。

 治法は気のめぐりの改善

 肝の働きは「木の性質」に例えられ、初夏の頃樹木が四方八方に伸びやかに枝をのばすように木は伸びやかを好みます。人体でも同様で精神的にものびのびし、ストレスのない状態を好みます。しかしひとたび外界からのストレスの刺激をうけるとのびのび出来なくなり上記の症状が現れます。これは樹木に上からの圧迫が加わると枝が伸びきれなくなる状態と似ています。漢方ではこのような時”疏肝理気”という治療法を応用して気の巡りを改善します。 
 逍遥散に香蘇散などが繁用されます。

 PMS+生理痛がストレス社会の中で増えています

 中国漢方では「気めぐらざれば血もまためぐらず」といい肝気が滞ると血も滞り瘀血(おけつ)が生じ気滞血瘀の病症に移行します。その結果、生理がはやくきたり、遅くきたりで一定せず強い生理痛を伴ことになります。さらに器質的な病変である子宮内膜症や筋腫・卵巣の炎症などに発展しかねません。
 単なるPMSの段階での手当てが大切になります。




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by home-k | 2009-06-15 18:14 | 生理痛
婦人科疾患  -生理痛ー
   生理痛は血の滞りの ”お血 (瘀血)”が原因です。

 多くの女性を悩ませている生理痛は10~20才代では婦人科で検査をしても特に異常はみられず(機能性月経痛)放置されがちで、鎮痛剤などでやり過ごしている方が多い様に思います。しかし30才代以降では子宮内膜症や筋腫、卵巣などの炎症(器質性月経痛)を伴うことが多くなってきます。

 このことは10~20才代に子宮や卵巣の異常のシグナルを鎮痛剤などで押さえ込んで正さなかった結果ともいえます。

 中国漢方では生理痛は "お血(おけつ)”とみていますので機能性月経痛の原因である軽い ”お血”を放っておくと腹部に ”しこり”をつくる重いお血の器質性疾患である子宮内膜症や筋腫、卵巣の炎症などへ発展していくと考えています。それ故、軽いお血のうちに漢方薬で原因をとり除き子宮や卵巣に新鮮な気や血を供給し ”笑顔の子宮”にしておくことが大切です。

 生理痛の原因である ”お血”は主としてストレスや冷え、パワー不足からひき起こされ、痛みが生じる時期(生理の前・後)により病態が区別されます。

Ⅰ、生理の前半に痛む場合 

 生理の前或いは生理期間前半の生理痛はストレスや冷えが経血の流れを阻滞することから発症します。不通則痛=通じなければ痛む:ので痛みはかなり強いことが多い。

 ①ストレスが原因 (気滞瘀血)
  精神的ストレスや情緒の抑うつから伸びやかであるはずの気がめぐらず(気滞)、気めぐらずば血もめぐらず(瘀血)でイライラや乳房の張り、ため息などがあり、生理前緊張症(PMS)をともない下腹が張るような強い痛みが多い。生理周期は不定。    治法は疏肝理気化瘀止痛。

 ②冷えが原因 (寒凝瘀血)
  冬季やクーラーの環境などから手足や下腹が冷え凍結の性質を持つ冷え(寒邪)が子宮に侵入して血管を収縮させ経血を滞らせるので痛みが生じます。月経周期が遅れたり、経血に塊りが混じることが多い。痛みは寒いと・冷えると激しい。     治法は温経散寒化瘀。

Ⅱ、生理の後半に痛む場合 

 生理の終了時期或いは生理後にみられる月経痛は普段からパワー不足気味の人に多く、月経血により栄養分を失い、子宮にその補給が不足することから発症します。不栄則痛=栄養不足で痛むので痛みの程度は弱い。

 ①気血不足が原因 (気血両虚瘀血)
  過労や飲食の不摂生で元気がない、疲れやすい、顔色にツヤがない、頭がふらつく、食欲不振など全般にパワー不足がみられ気血の巡りの悪化から瘀血を生じる病態です。痛みは激しくなく温めると楽になる。
 治法は益気養血活血化瘀。

 中国医学では{生理痛はないのが あたりまえ}ですので、上記のように体質に応じて根本から改善するべきで、その結果は不妊の改善や更年期障害の予防にもなり、痛みのない豊かな人生につながります。




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by home-k | 2009-05-16 16:38 | 生理痛