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ドライマウスで舌の痛みに悩む女性 ーカム噛む⑤ー
 52歳 主婦 155cm 46kg 「1年位前から口中の乾燥と舌の痛みが酷くなり病院で鉄剤を処方され服用しているが改善されない」と来店。
 
 症状は唾液が少なく口中が粘った感じでさっぱりしない。乾燥感がいつもあり話しもおっくう、水を離せない、唇があれる、口角炎がよくできる。舌が痛い、香辛料や酸っぱいもの・熱いものは痛みが増すので食べられない。のぼせる、頬が赤い、小食、足がほてる、小便が遠い。舌は紅で苔がない、中央に割れ目あり(裂紋舌)、表面が乾いて潤いがない。胃潰瘍手術。

 この方はOPEにより胃腸が食べ物を栄養化する働きが低下して血の生成源の不足が根源にあり、血の不足の程度が進みその液体部分である体内の正常な水液も不足(津液不足の陰虚と漢方では表現します)してドライマウスを発症したのではないかと思います。

 治療は胃腸の働きを補う人参、山薬、蓮肉、白朮、茯苓、白扁豆などを主に使用し、また陰虚体質は自律神経の過亢進も起こしやすいのでその手当ても同時におこなった。2ヶ月の服用で日常生活にほぼ支障がなくなった。

 この方の場合は噛むことを怠けた結果の口腔乾燥症ではなく、OPEなどによる器質的なドライマウスなので治療に手間取るのではないかと思いましたが意外と早く良い結果をえることができました。

 よく噛むことで記憶を主る海馬が活性化され、また、唾液は血管拡張物質や神経成長物質などの生理活性物質を含み体に思いもかけない良い影響をあたえます。血管拡張物質の不足は血の滞りになり「お血」の始まりにもなります。

 6回にわたり「噛む」ことの大切さを記してきましたが、改めてそれを認識させられました。
良い食べ物をバランスよく,よく噛んでいい人生を送りましょう。


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by home-k | 2007-03-29 18:12 | ドライマウス
金時山の花  Vol 15
 今年6回目の金時山行。半年振りに矢倉沢峠口から。ここは箱根山系でも一番のウグイスの営巣地、早くも懐かしい鳴き声を聞かせてくれました。ベテラン氏によれば2月末には初鳴きが聞けたとのこと。春の訪れを実感しました。草花はまだ地表に姿を見せてくれませんが、3週間行かない間にマンサクの花を撮りそこなってしまい残念なことをしてしまいました。足元の枯葉をそっと除くとスミレの緑葉が芽生えていて花の競演に準備万端の様子、山の春は間もなく開演です。

 今朝の山頂は快晴、AM8時でマイナス1度、活力をいただいた体は寒さを感じません。今朝も日本一の富士山がこの冬一番の雪をのせて輝いていました。(写真)

 やはり、この季節の花は白銀に輝く富士山そのものです。今日も某テレビ局が撮影に来ていましたが富士山のビューポイントではピカイチではないかと思います。右の裾野に間ノ岳(3189m)、富士山に次ぐ高さの北岳(3192m)、観音岳(2840m)を従えて威風堂々の姿です。この登山口は山頂でないと富士山を仰ぐことが出来ませんので着いて富士山が見えると皆さん一斉に歓声をあげます。今日も素晴らしい姿をありがとう。
  
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     金時山から雪の富士山と南アルプス主峰北岳を望む
 
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by home-k | 2007-03-18 22:54 | 箱根・金時山の花
カム かむ EVERYBODY④ードライ体質は陰虚体質ー
 中国医学(漢方)では「体は気と血と水を基本にして構成されている」と考えています。
気・血・水は健康を支える三本柱といえ、「気」は生命のエネルギー、「血」は血液及びその機能、水は血液以外の水分及びその機能を指しています。この三っが充実して、スムーズに巡れば人は健康状態を保てますが不足したり巡りが滞ったりすれば人は健康の枠から外れていきます。

 前回のブログで、「水(すい)」の不足は「陰虚の体質」と分類しましたが、「陰虚」は血虚(血の不足)の程度が進み体の生理的な水分(津液=しんえき)が失われた状態で栄養不良、脱水、自律神経興奮などが見られるようになります。

 水は「陰陽」の陰に属し体内の陰陽バランスを保つために「体を潤し熱を冷ます」という重要な役割をしています。水が不足すれば体の陰陽バランスが崩れ陰の不足による熱が現れてきます。

 よく女性は、更年期が近づくとのぼせ、ほてり、カーッと汗をかくなどの症状に見舞われますが、これも体を潤す水が不足して熱が出やすいことと関係しています。更年期にドライマウスの訴えが多いのも源はここにあります。

 その他、「陰虚」の人などはやせ気味、頬が赤みをおびやすく、微熱、耳鳴り、寝汗が現れやすくなります。また、体の潤いが不足するため、肌のカサカサ、から咳、鼻の乾き、目の乾燥、口燥、唇のヒビワレ、便が兎糞様で硬く、舌の色は赤く、時に表面に裂け目があったり(裂紋舌)します。

 このように、最近多くなっているドライマウス、ドライスキン、ドライアイ、ドライノーズなどのドライ症状は漢方では上記の陰虚体質の一連の症状であつて局所的な病気とは捉えず補肺・腎・脾でその陰(水)を補うことで複合的な症状を改善することが可能です。ドライマウスを口だけの問題とする西洋医学の局所的な捉え方とは異なものといえます。

 噛んでも唾液が出ない人も「よく噛むこと」に努力し、漢方の滋陰薬で陰虚体質の全体を改善をする事で唾液腺を復活させ、その効用にあやかることが出来るようになります。

 健康を保つ秘訣は中医学の気・血・水の考えから自分の体質を知り、毎日の生活や食事の中で足りないものを補い、滞ったものを巡らせることが大切です。


* 気・血・水の過・不足による体質の見分け方は2005.12.21・23・26の当ブログの「自分でできる漢方的体質の見分け方」を是非ご覧ください。
 「自分でできる漢方的体質の見分け方 1」 2005.12.21
 「自分でできる漢方的体質の見分け方 2」 2005.12.23
 「自分でできる漢方的体質の見分け方 3」 2005.12.26

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by home-k | 2007-03-07 17:26 | ドライマウス