ブログトップ
<   2008年 02月 ( 2 )   > この月の画像一覧
花粉症 -これでいいの日本人の免疫力ー
 今年は寒い冬だったので花粉症の発症が遅れ2月23日の春一番頃から多くなってきました。花粉症が社会問題になるのは日本くらいで近隣諸国では問題にならないと聞いています。

 杉の木が多いのも一因なのでしょうが、中医学の立場からすると日本人の体質がいかにも正気不足*(免疫不足)になってしまったのではないでしょうか。中医学では「正気が体の中に充実していれば外部の邪は体内に入り込めない」という考え方があり、正気の存在を重要視しています。正気が弱いと気圧や気温の変化に体はついていけず病邪を容易に受け入れてしまいます。

 正気の不足こそ花粉症の根源ですので日頃から正気を養うべきで、そのためには4000年の歴史の臨床に裏ずけられた中医学理論による食養生や生活習慣を取り入れなければならない時期に来ていると思います。飽食やストレス社会、便利になりすぎた社会環境など反省材料が沢山あります。

 花粉症の三大症状、クシャミ・鼻水・鼻づまりは体に冷え(寒邪)を抱えた人に多く発症しますので、体を温める生薬の麻黄・乾姜・細辛が配合された小青龍湯・麻黄附子細辛湯・苓甘姜味辛夏仁湯などが繁用されます。(寒邪や痰湿の病症)

 しかし、この処方が効かない人も多く診られます。鼻水が人前でツルツルと垂れてしまったという深刻な失敗談を相談される方もあります。これは正気の不足の酷い人に多くみられ中医学でいう「気の不足」(気虚)の病症で気の固摂作用の失調です。この場合は気を補う朝鮮人参・黄耆の配合された補中益気湯や玉屏風散などが効果があります。

 中医学での「気」の働きには①冷えを基本的に改善する温煦作用、②病邪から身を守る防御作用、③鼻水などが漏れるのを防ぐ固摂作用、④水分代謝をコントロールする気化作用や推動作用など体を支える重要な働きが沢山あります。花粉症を考えるにはこの「気」の働きなしで論じることはできません。

 正気を補う中医学理論で手当てして花粉に好かれないよう、そして快適な春を迎えましょう.


*正気とは:人体を構成する基本物質の「気、血、津液、精」の全てが充実していることを言います。

 花粉症の記事は2006.2月の当ブログにもありますので、是非読んでください。



漢方ホーム薬局のHPはこちら

 my off time
e0024094_16232731.jpg

     switzerlandツエルマットの街からのマッターホルン
by home-k | 2008-02-29 16:17 | 花粉症・鼻炎
お血と微小循環障害 Vol.22 -帯状疱疹後神経痛ー 
 はしか(麻疹)が血気盛んなはずの20歳前後の学生に流行っているとマスコミが伝えています。若者の免疫力はどうなっているのでしょうか?。帯状疱疹も若年化がみられます。

 帯状疱疹は子供の頃に水痘(みずぼうそう)に罹患した大人に多くみられます。このウイルスは長年潜伏感染として神経節の中に生き残り免疫能の低下や過労や過剰のストレス、手術後、加齢、ステロイドホルモンの連用などの誘因により、この不心得の同居者のウイルスは再び活動を始め帯状疱疹が発症します。好発部位の胸や背に片側性の帯状の小水疱とかなりの痛みを伴うのが特徴です。

 今回のテーマは水疱は消えたけどピリピリとした痛みが長期にわたり残る帯状疱疹後神経痛についてです。これは高齢者に多くみられますが、高齢者はウイルスにより破壊された神経の回復が困難ですのでなかなか治癒せず激しい痛みに悩まされてしまいます。

 中医学(漢方)では気滞・瘀血(きたいおけつ)という微小循環障害の病症に分類しています。
気滞とは自律神経系の緊張や異常亢進による症候で気の巡りが阻滞されてエネルギーが患部に届かないことであり、また「気は血の帥(すい)」であるので「気めぐらずば血めぐらず」で血も滞り瘀血(おけつ)となり気滞瘀血を形成し患部にエネルギーも栄養も届かないのでなかなか改善されず痛みが長引くことになります。

 このような時、中医学では漢方にしかない治療法の疏肝理気・活血化瘀(そかんりき・かっけつけお)の治法を用います。当店でも2年もの間痛みに悩んでいた68歳の男性がこの方法で快方に向かい仕事に復帰することができました。

 気滞体質、瘀血体質については右端の「漢方的体質の見分け方」を参考にしてください。


漢方ホーム薬局のHPはこちら


 my off time
e0024094_822377.jpg

      Newzealand南島 テカボ湖畔 <善き羊飼いの教会>
  ミルキーブルーのテカボ湖と白くたなびく雲&素朴な教会が印象的です
by home-k | 2008-02-23 18:31 | お血(おけつ)