飽食の時代、巷には便利な食べ物や加工食品、嗜好品などが所狭しと並んでいます。その反面、食べ物の素材の売り場が狭くなってきた感じがします。
年初にあたり、命をはぐくむ ”食と暮らしのあり方”を漢方的に考えてみたいと思います。
漢方では食がからだに影響を与えるさまを次のように表現しています。
食 は 命 な り
食 間 違 え ば 病 発 す
病 発 し て も 食 正 し け れ ば 病 治 す
依 っ て 医 食 同 源 な り
と食の大切さを説いています。
3000年も前、紀元前1000年頃中国・周の時代の様子を記載した「周礼天官」によると当時の宮廷には食医、疾医(内科医)、瘍医(外科医)、獣医という医療に関係する人がいましたが、食医は最上位にランクされていました。食医は王の体調に合わせて食材を選び、料理を作っていました。韓国ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」でも、そのような場面が多く見られました。
つまり、「食」は最高の医療として昔から大切にされていたのです。

身近にある食材には単に栄養素があるだけでなく、それぞれの味(酸・苦・甘・辛・鹹)や性質(寒・熱・温・涼・平)にもとづき病気を予防したり治したりする効能があります。それらの効能を知り、うまく利用すれば体のアンバランスを調整し、健康な体を維持することができます。
このことが健康な食生活であり、まさに食べ物は「食べる薬」でもあり、これを中国では
医食同源と表現しています。
飽食の時代、食と暮らしのみだれに警笛を鳴らし続けている佐世保市在住の吉田俊道さん(NPO大地と命の会)の考え方に大いに共鳴している筆者ですが、その資料の一部が手元にありましたので転記いたします。
大自然の生命力とつながる食生活17項目 食生活チェックシート
01.元気な旬の野菜をいただこう
02.葉野菜もいただこう
03.皮ごといただこう
04.生長点こそいただこう
05.元気な土で育った美味しい野菜を選ぶ
06.海草をいただこう
07.食事の量の半分はご飯をいただく
08.玄米か分づき米か雑穀入りご飯にする
09.朝はご飯と味噌汁
10.油ものを減らし、煮物、和え物を食べる
11.たくあん、ぬかずけ、納豆、梅干を食べよう
12.添加物の少ない調味料、加工食品を
13.砂糖、塩を選ぼう
14.のどが渇いたら、水やお茶
15.間食や夜の飲食をひかえる
16.30回かんでたべよう
17.心から感謝していただこう
以上17項目ですがそれほど難しいことでもありませんので、3つ以上選んで、慣れたら増やしながら、1ヵ月挑戦してみませんか。続ければ今までにない何かを感じることができます。
上記17項目の解説もありますので、次回から4~5項目づつ詳記してみます。
健康な食生活を身につけ、運動を適度に取り入れ体力を向上させましょう。
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