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風邪 は”かぜ”? ”ふうじゃ”?の語源
秋のお彼岸前なのに涼しく、過ごしやすい日が続いています。でも油断は禁物。
秋の涼風とともに肌は乾き、のども乾燥し”のど風邪”が流行ってきました。これ
は自然界の「風ふう」と乾「燥そう」が人体に侵入したと中医学漢方では考えて
います。風邪 は”かぜ”? ”ふうじゃ”?の語源_e0024094_16441475.jpg

「風邪かぜ」という漢字は漢方の「風邪ふうじゃ」が読み方を変えて使われてい
ます。自然界の気候の変化や、ウイルス、細菌などの病原微生物は、中医学
漢方では風、寒、暑、湿、燥、火(熱)の6っに象徴されます。そして、これらが
身体に作用して病気を引き起こさせる場合、それらは”邪”となり、6っの邪を
総称して「六淫(りくいん)」とよびます。
  
 たとえば、「風ふう」が病を引き起こした場合、「風邪ふうじゃ」となるわけで
すが、ご存じのようにこの漢字は病気の「かぜ」とも読みます。つまり「風邪か
ぜ」という漢字は漢方用語からとられているわけです。

ちなみに漢方での「風邪ふうじゃ」は、自然界の「風かぜ」(突然発生したり止ん
だり、流れたりする現象)と似た症状を引き起こす因子のことを指しています。
 同じように、寒邪は自然界の「寒冷」と、湿邪は「湿気」と似た症状を引き起
こす因子のことです。

  ですから、漢方かぜ薬を使うときは自然界のどの六淫の邪に犯されて発病
したのかの弁別が大切です。
”秋期のかぜ”は風と燥邪に犯されることが多いので「銀翹散や天津感冒片」が 
 ”冬期のかぜ”は風と寒冷に犯されるので「葛根湯」「痲黄湯」「桂枝湯」が
 ”春期のかぜ”は風に犯されるので「玉屏風散」[駆風解毒湯」が
 ”梅雨期のかぜ”は風と湿気に犯されるので「藿(かつ)香正気散」「が
 ”夏期のかぜ”は暑と熱に犯されるので「白虎湯」「白虎加人参湯」「五虎湯」
「甘露消毒丹」「防風通聖散」などが繁用されます。

風邪は万病の元ゆえ漢方専門の薬剤師に相談が病邪追い出しの良策です。




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by home-k | 2014-09-19 16:01 | 漢方風邪薬