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漢方便秘薬とNHKガッテン便秘
先日のNHKガッテン(2018.3.14)で排便困難型便秘を特集していました。肛門近くの筋肉(恥骨直腸筋)1・2・3・4・5刺激運動を興味深く拝見しました。
それは肛門を意識してギュッと締める(1,2,3,4,5と5秒ほどかけて数を数える ~ ふっと脱力し肛門を緩める(1,2,3,4,5と5秒ほどかけて数を数える)で1セットこれを繰り返し日に10~20セット程度行うというものです。
 これですべて改善ともいきませんがあとは便秘薬にとなります。

便秘改善薬には① 刺激性のもの;腸壁を刺激するセンナ・大黄など
       ② 新しいタイプ;処方薬ルビプロストン  腸液の分泌を促す
       ③ 浸透圧性;酸化マグネシュウム
などがありますが、どれも一長一短です。新薬のルビプロストンは腸液の分泌を促し便の水分量を増やし便を軟らかくして便秘を解消するということです。このような作用の薬は市販品にはないとのお話でしたのでこの記事を書くことになりました。市販品にも同様な働きがある漢方薬があります。

漢方薬の不思議な働き  肺の働きを正す漢方薬で便秘が改善??漢方便秘薬とNHKガッテン便秘_e0024094_16455807.jpg


肺合大腸(肺は大腸にがっす)という考えが中国医学の古典(霊枢)にあります。経脈(ツボの線)上、肺と大腸は互いに関連し表裏(陽と陰)の関係にあります。
肺の生理機能上の働きの一つ「粛降下降の気(気であるエネルギーと栄養に富んだ水液を大腸など全身に送り届ける働き)が正常に働いていれば大腸の糟粕(かす)を伝道する働きを促進する」とあり、もし肺に熱がこもれば大腸にも熱が伝わり熱は腸壁を乾かし便(糟粕)は固化(熱は物質を硬くする性質がある)し便秘となります。このような場合、肺の熱を冷ます清熱薬や滋陰薬を使うことで大腸の熱も冷め腸壁も潤い便通も改善されることになります。排便困難型便秘もこの肺と大腸の関係を応用し潤いを与えることで救われる方があるのではないかと思います。

 3000年を超える中国の医療も含めた歴史の中にこのような治療法をアレンジできる中国医学の知恵に感謝です。



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by home-k | 2018-03-17 16:56 | 便秘は漢方で