日本の気候は変化に富んでいて四季折々、自然界の変化を楽しむことができます。
その反面、気候の変化についていけない人も多くいます。春の風の害:めまい・花粉症。夏の暑さの害:熱中症・紅い湿疹。秋の乾燥の害:咳や皮膚の乾燥。冬の寒さの害:インフルエンザ・しもやけ・神経痛など・・・・・・。
なかでも、梅雨時は高温多湿、苔や藻、カビやぬめり(外湿)が目につきます。人の体も自然界同様に水虫や皮膚の化膿症、じくじく湿疹、陰部の痒み、カビ・ダニによるアレルギー性鼻炎、むくみや関節の腫れ、神経痛や痔・膀胱炎の悪化など ”湿気” の影響を受けた疾患が多く見られます。
湿気体質(痰湿)のチェック
1.浮腫みやすい
2.肌が脂性、または吹き出物が出やすい
3.コレステロール、中性脂肪、体脂肪値が高い
4.頭が重く痛む、体が重だるい
5.めまいや吐き気がよくある
6.低気圧の接近や雨の日に体調が悪い
7.口が粘り、舌の表面に厚いベトベトした苔が多い など
中医学漢方では、このような体質は水分代謝を主る臓器の脾(消化器系)・肺・腎の共同作用が悪いからで「口から胃に入った水分は脾で吸収され肺に運ばれ全身を潤して一部は汗となり、また腎に運ばれ尿となり体外に排泄される」一つの代謝システムとして考えています。この過程の異常を見つけ漢方薬で対処します。
湿気体質(痰湿タイプ)の漢方的養生
1.甘いもの、果物など食べ過ぎない。炭酸飲料など飲みすぎない(就寝前の3時間は何も口にしない)
2.食物繊維の多い食事(雑穀類、海藻類、根菜類など)を心がける。食物繊維は腸内老廃物や余分な水分を吸収し便として排泄させる
3.コレステロールなど検査値の悪い人は青背魚を多く食べる
4.緑豆、緑豆春雨、冬瓜、はと麦、小豆(皮付き)は利尿作用がいい
5.インターバル・ウオーキングで良い汗をかく
6.除湿機、扇風機で湿気を追い出す
羗活勝湿湯、平胃散、藿香正気散、勝湿顆粒、三仁湯、清暑益気湯、五積散、療方昇陽などが繁用されています。
中医学漢方理論の応用で梅雨を乗り切りましょう。
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