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花粉症の漢方薬   -間違っていませんかー
 中医学(漢方)の立場から長年「花粉症」の患者さんの訴えを聞いていて
 近年、鼻炎症状の訴えに大きな変化が見られるようになってきました。
 
  5~6年前までは、薄い鼻水がタラタラで一日でティシュ一箱使ったり
 クシャミが圧倒的に多かった(漢方では寒証といいます)のですが、ここ
 数年前から鼻をかんでもビィビィ音だけの鼻づまりや目のかゆみ、のどの
 乾きなど(漢方では熱証といいます)の訴えが多くなっているように思いま
 す。

  これは、明らかに日本人の体質が変化をしてきた現われです。
 中医学的に見れば、からだに過剰な熱が滞っている状態でその原因は食生
 活のアンバランスによるカロリー過多やストレス、住や気候環境の変化な
 どに原因があるのではないかと思います。

  漢方では西洋医学のようにどのような花粉症状でもステロイドや抗アレ
 ルギー薬を投与という訳にはいきません。
 「寒証」「熱証」の区別が大切になってきます。(当店ホームページ漢方の話
 題を参考にしてください)
 寒証に使う小青竜湯などで温め過ぎると夜中に熱証に変化して鼻づまりが
 酷くて眠れなかったり又、花粉症の人は胃腸の働きが弱い人が多いので食
 欲が落ちたり口角炎になったり思わぬ副作用?がある事があります。
 麻黄(マオウ)が入った漢方薬に要注意です。

  近年に多い熱証型の花粉症には体の過剰な熱をさばくためにからだを涼
 する生薬スイカズラの花蕾 レンギョウの実 薄荷などの入った漢方薬を
 応用し更に鼻腔に働く蒼耳子(オナモミの実)辛夷(モクレンの花蕾)、目
 の痒みなどの炎症に菊花(キクカ)などの配合された薬を用います。

  自分の体質を十分に理解して申告して頂ければこの区別は簡単で漢方薬
 の効果は十二分に発揮でき快適な春を過ごす事ができます。

    とりあえず でかいマスクにゃ 会釈する  (読売新聞)

 次回は花粉症の薬膳(食養生)を考えてみたいと思います。 

 漢方ホーム薬局
by home-k | 2006-02-28 21:46 | 花粉症・鼻炎