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胸やけが長年続く
  90歳  元気な男性Sさん  BMI 18

 30年前、胃潰瘍で胃を三分の二切除、以来胸やけで悩む。処方薬を断続的に服用していたが一進一退の状態が続き、半年前から漢方薬の「苓桂朮甘湯」の併用になつた。その後症状が悪化してきて「何かいい方法はないか」と来店された。Sさんは小生が32年前に小田原市の成人学校講師として「漢方と薬膳」を担当した時の聴講生でたまに交流があり漢方フアン。

問診 ; 小食、食べ過ぎると胃が痛む、食べているときは胸やけ症状は楽になる、口が渇く、足が冷えるが足温器は不要、夜間頻尿で不眠気味、日常生活に支障はなく自活されている。

舌診 ; 舌質は紅で苔はなく乾いている、表面に裂紋(裂け目)あり
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考察 ; 胸やけには胃散分泌が多すぎる人と不足気味の人があり、Sさんは後者で、胃の幽門部などを切除されていてその部分から分泌されるガストリン(ホルモン)が少なくなっているので胃散や消化液などの不足が考えられる。舌の状態からも紅く乾いて裂紋があるので胃液(陰液)の不足が考えられる。中医学漢方では陰虚の胃炎(胃液などの物質の不足により粘膜に炎症を起こしている状態)と判断し胃液を増やす漢方薬を服用いただいた。一週間で「こんなに快適な日々があるなんて・・・」と連絡をいただいた。
*(苓桂朮甘湯は胃液が多い場合に使う)

術後の体調不良にはからだの物質不足を補うことができる中医学漢方養生が最適です。


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by home-k | 2019-12-25 13:36 | 治験例  中医学漢方は知恵の結晶