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生活習慣病と漢方  -肥満は万病のもとー ②
「おなかの出っ張り具合」がどうのこうのと、このところマスコミは
にぎやかです。おへその位置で計って男性は85cm以上、女性で90
cm以上は間違った生活習慣から生活習慣病或はその予備軍であり男性
で2人に1人、女性でも2割の方が内臓脂肪症候群であると中高年には
大変ショッキングなことが報じられていました。

 体のどこの部分に脂肪が着くかによって肥満は2つのタイプに分かれま
す。下腹部や腰の周り、おしりの周りの皮下に脂肪が着くタイプを皮下
脂肪型肥満(洋ナシ型)、外見上あまり目立たず内臓のまわりに脂肪が
つく内臓脂肪型肥満(リンゴ型)がありますが、いま問題になっている
のは後者のリンゴ型肥満で内臓まわりに溜まった過剰の脂肪が高血圧、
高血糖、高脂血、高尿酸、などを引き起こす犯人であるということが分
かってきました。

 この内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)は複合生活習慣病
ともいい動脈硬化、高血圧、糖尿病、肝硬変、高脂血症、高尿酸血症な
どこれから人生の総仕上げの中高年にとって非常にダメージの大きい身
近な病気が複合した疾患です。

 内臓脂肪はなぜ増える?
  一つは飽食の時代の「食」にあり、栄養の偏り、不規則な食事、過
 食、過飲にあると指摘されています。糖質、脂質、アルコールなどは
 体内で脂肪に変わりますがこれらの食べたもののエネルギィーが使い
 切れなければ体脂肪として蓄積されます。
  もう一つは「運動不足」。前者の収入過多に対し消費不足の状態で
 す。便利な社会になれてしまい、つい車や自転車にたよる、エレベー
 タやエスカレータに乗ってしまう、運動の習慣がないなどカロリーの
 消費が伴わなければ体脂肪が増加することになります。

 内臓脂肪を減らすアデポネクチン
  メタボリック症候群という概念が確立された目的は動脈硬化による
 循環器疾患の心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などをい
 かに予防できるかにあるのですから内臓脂肪を減らすことが先決で、
 死の四重奏を抱えていては危険です。これからの楽しい人生設計の出
 発点と思い頑張らなければなりません。
  
  最近、世界に先駆けて日本の研究者により脂質代謝に関与する超善
 玉物質アディポネクチンが発見され注目されています。この物質は血
 液中に多くあり血管内皮細胞保護物質ともいはれ、中性脂肪や血糖値
 も減らす働きがあるということです。ただし、標準的な体格の人に限
 られリンゴ型肥満の人は折角の助っ人も減少してしまい超善玉の働き
 が十分できないのです。
 
 ここまで解明されるとウエストサイズを減らすより手立てがないこと
 になります。 

  アディポネクチンを増やす食べ物として大豆蛋白(煮豆、納豆、豆
 腐など)が注目されています。
  また、ラットの実験で漢方薬の丹参製剤(冠元顆粒)にも増える働
 きがあることが富山大学和漢医薬学総合研究所・横澤隆子助教授の研
 究で判明しています。 

  生活習慣病にならないためには家計の収支とは逆に収入(食)を減
 らし支出(運動)を多くする生活習慣を心がけたいものです。


 ◎ 体脂肪の新改善術 NHKためしてガッテン ’06.4.5
 ◎ 心臓病は防げる! NHKためしてガッテン ’06. 1. 18
 参考にしてください

 漢方ホーム薬局のHPはこちら 
by home-k | 2006-05-25 13:03 | メ タ ボ ・肥満