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氾濫する健康情報 ①
 ’07.2.5読売新聞夕刊「夕景時評」に小出重幸さんの筆で心しなければならない記事があり全文を転記します。
   
       

        氾濫する健康情報 

  「納豆を食べてダイエット」。科学データを捏造をしたテレビ番組の社会的責任は極めて重いが、こうした健康情報に振り回される私たちの姿勢にも、一考の余地がないだろうか。
  メディアに医学記事や健康情報が増え始めたのは、1980年代。それまで医学関係者のものだった医療情報が身近なものになったのは歓迎すべきことだが、併せて「これでがんが治る」、「簡単に減量」式の粗雑な情報も氾濫するようになったのは、残念なことだった。
 権威や「科学的」という言葉に弱いとされる日本人の弱みを突き、”科学データ”の旗を振れば、健康不安を抱える多くの読者、視聴者を容易に走らせることができるー今回の納豆騒動は、まさにこのツボにはまってしまった感がある。

  これら粗雑な「健康・治療法」には、安直、手っ取り早い、努力がいらないなど似通った特色があるが、不誠実な情報をどうしたら見分けられるか。一つのヒントが漢方医学の「養生」という言葉にありそうだ。

「私たちは自然のさまざまなバランスによって生かされている。これを自覚することが養生法の原点。漢方医学には「これだけで」とか「これがあれば」という即効手段はないのです」。寺沢捷年千葉大教授(和漢診療学)はこう話す。

 「黄帝内経」(こうていだいけい)、「養生訓」(貝原益軒)など、歴史の淘汰に耐えた医学の古典は、四季に合わせた過ごし方、食事、自在な精神の維持など、コンスタントな生活の工夫こそ健康の根底だと伝える。氾濫する情報に触れるたびに、健康法にはインスタントがないことを、私たちも反すうしなければならないと思う。

  とありました。

 
 日頃、漢方をお奨めしている私にとっても全く同じ意見で共鳴しました。
イチロー選手なみの選球眼は無理としても日常の健康情報には十分注意して専門家に相談の上取り入れたいものです。いま流行のサプリメントにしても同様なことがいえます。


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by home-k | 2007-04-26 15:12 | 氾濫する健康情報