ビールの喉ごしがこたえられない季節となり、焼き鳥で一杯が楽しみです。しかし、飲み物の注文になると「オレ痛風だからビールはダメ、焼酎にする!」「・・・・ ワインにする」「糖尿だから・・・・ 」と中高年の仲間との飲み会はこの段階で賑やかです。
痛風にビールは本当にダメなのか?
痛風に焼酎やワインならいいのでしょうか?
焼酎は蒸留酒なのでビールや日本酒などの醸造酒と比べれば確かにプリン体の含有量は少ないのですが、酒の種類によって高尿酸血症の発症率や痛風の発作の頻度が変わるいうデータは見当たりません。
それでも、酒の種類と高尿酸血症の有病率のデータがありましたが、それによれば日本酒を飲む人の有病率を1とした場合、ビールは1.24、焼酎は1.06であまり有意な差はみられません。酒はプリン体の分解を亢進させるとともに、腎臓からの尿酸排泄を阻害する働きがありますので血液の中の尿酸値はどうしても上昇することになります。結果として、ビールでも焼酎でも飲む量が多くなれば尿酸値は高くなるのは当然です。尿酸はプリン体の老廃物、つまり廃棄物であってプリン体の「ごみ処理」が上手くいかないことです。(
中医学・漢方では痰湿お血といいます。後日解説)
体内にあるプリン体には酒や食べ物から摂取した外因性のものと、体内で生成された内因性のものがありその割合は1対7程度で内因性のプリン体の方がはるかに多く新陳代謝の悪化と共に高尿酸血症・痛風の発症ベースを形ずくっていきます。
痛風学会のガイドラインでは
「一日のプリン体の摂取量が400mgを超えない」ことを食事指導の目安にしていますので、発症の引き金となるストレスや外因性のプリン体を増やさないことが大切になります。
チョッと一杯のつもりが、つい飲みすぎプリン体の多いつまみ(レバー・白子・カツオ・マイワシ・大正えび・魚の干物などは100g中200~300mg含む)を食べたのでは体は悲鳴をあげてしまいます。
数ある生活習慣病の中でも高尿酸血症・痛風は高血圧・動脈硬化・心筋梗塞や脳血管障害など多くの病の誘引になりますので生活習慣の改善・漢方による体質改善が必須です。
漢方による体質改善法は近々UPの予定です。
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