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大徳川展  -東京国立博物館ー
 2007年11月25日(日)午後から漢方の研究会があるので上京のついでに大徳川展を観に平成館に立ち寄ってきました。開館10分前というのに30分待ちという混雑振りで人気度が計り知れます。研究会の都合もあり数百点に及ぶ展示品をすべて見るというわけにも行かず、音声ガイドをお借りしてメインのものを見学することにしました。

 戦国乱世に終止符をうち、264年におよぶ天下泰平の世の礎を築いた徳川家康の生活ぶりや考えが随所に見られ感動しました。私の20代の頃、20数冊にも及ぶ山岡荘八氏の超大作「徳川家康」を兄弟でむさぼり読んだことなど思い浮かべつつ見学、なかでも仕事柄くぎ付けにさせられた一品がありました。

 重要文化財の「びいどろ薬壷」です。家康は漢方の研究家としても知られていますが、自身で調合したという「烏犀円(うさいえん)」の薬が愛用のガラス瓶に残っているのです。烏犀円の処方内容は58種の生薬からできているということですが、メモりたくても人の波に押され留まることができません。人の波に入り直すこと10回でほぼ書き写すことができましたが、日頃私達が処方に取り入れているものばかりで、麝香・牛黄・犀角・羚羊角・沈香・虎骨・天竺黄・天南星・天麻・何首烏・当帰・川芎・白朮・茯苓・人参・恙活・独活・石斛・白附子・細辛・乾姜・肉桂・麻黄・陳皮・桑螵・縮砂仁・阿膠・百花蛇・烏蛇・半夏・・・・・・・など、当時こんなに沢山の生薬をどのようにして手に入れていたのか、思いはめぐります。

 この処方は宋代(1080年前後)の「和剤局方」に収載されている強精剤のようですが、子孫繁栄を願っていた家康にとって大切な薬であったことが窺われます。朝鮮版の原本が展示されていたことも驚きです。久能山にまた見に行きたいと思います。

 家康は専門家顔負けの漢方研究家でしたので、人生50年といわれた時代に75歳まで健康に生きたということは、健康管理は漢方で!そして食事には独自の信念があったようで美食をせず玄米菜食で粗食を心がけていたということです。自分を律して健康に長生きできたからこそ天下とりも成し遂げることが出来たのではないでしょうか。

家康の軍師・指南役の天海僧正は:「気は長く、勤めはかたく、色うすく、口食ほそうして、心広かれ」と言っています。

 健康は宝、この教えは今でも十分通用し、心しなければならないのではないでしょうか。
今日はいい日になりました。昼食抜きで漢方研究会場へ急ぐ。

 漢方ホーム薬局のHPはこちら
by home-k | 2007-11-28 14:11 | 漢方の話題