2008年11月22日~25日の四日間お店を休んで、中国伝統医学(日本では漢方という)のメッカである北京中医医院(大学病院)に短期実習にいってきました。
超有名内科教授・劉 金城老師の外来に参加させていただき、8人ほどの患者の診察に接してきました。一人の診察時間は平均20分ほどで患者の主訴にたいして、感心するほどの的を得た問診と脈診、舌診で診断を下し煎じ薬を中心に7日間の投薬をしていました。
医師に聴診器はつきものですが中医師はそれを使わずに前述の診断法で体の異常を診ます。必要に応じて現代医学的な検査の裏付けも指示し参考にされています。一日量は200グラム前後で日本で使われる量の十倍近い量でビックリし、体質の違いを思い知らされました。日本人は胃腸が弱いのでこんなに多くの量はとても服めません。
薬膳料理の昼食の後、午前に診た患者をどのように診断し、なぜこの薬を使ったのかの説明が劉教授から細かくあり(中医学ではこのことを弁証論治といいます)その的を得た問診と選薬の妙に、同道の者一同感心しきりでした。生薬の種類は少なくグラム数は多いのですから、処方の切れ味は素晴らしいのではないかと思います。
外来診察室、下の写真の左から一人目が修士課程二年生の研修医、三人目が劉教授、四人目が私、黒い服は患者さん。
調剤室、天秤はかりを器用に操り早業で仕事をこなしています。

600種もの生薬が用意されていて、当院にしかないものも数種あるとのことです。
漢方薬局を日頃営んでいる者にとって、こんな研修は大変刺激になりいい勉強になります。これを糧に、自店でも病に悩んでいられるお客様の治療のスピードアップにお役にたてればと思います。
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