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2007年 02月 23日 ( 1 )
カム かむ EVERYBODY③ードライマウスと漢方ー
 最近、老若を問わずドライマウス(口腔乾燥症)の方が多く来店されます。噛む努力不足で唾液が足りない人は論外として、噛んでも唾液が出ない人が多くなっています。推定800万人とも言われていますが唾液の分泌が減って口中が乾き、ひどい人ですと水分なしでは食事が出来ない、舌が痛いなどの訴えがでてきます。その乾き具合は水をゴクゴク飲みたくなる「口の渇き」ではなく少しの水で潤をせばいい程度の「口の乾き(口燥)」が特徴です。

 原因は加齢による臓器の機能低下、間違った食生活、エアコンの多用、ストレス、薬の副作用(抗うつ薬、向精神薬、鼻炎薬、血圧降下薬、抗パーキンソン薬など)等多くの原因が指摘されています。

 西洋医学での解説は数多くありますので、ここでは漢方医学(中医学)での考えをお伝えしたいと思います。

 ドライ(DRY)は「乾燥、水気のない、水の枯れた」など水の不足を意味しますので漢方ではこの様な水という物質の不足を「陰虚の体質」と表現しています。漢方医学の基本的な理論の「五行学説」に五っの体液を示す「五液」が記されていて、それによると唾液は腎の液(*)、涎(*)は脾の液、涕は肺の液、涙は肝の液、汗は心の液といい五臓の働きに関係があることを述べています。

 唾液や涎の過・不足は腎や脾の臓器がその働きに虚を生じたときになるとしていますのでその不足のドライマウスは腎や脾の陰虚(水分の不足)にあることは明白です。

 また、腎や脾の水源の水分が少ない状態は肺に供給される水分も当然少なくなりますので肺は陰虚になりドライマウス、ドライスキン、ドライノーズ(DRY NOSE鼻が痛むように乾く)を引き起こします。

 ストレスは肝の働きに悪影響を及ぼし自律神経は過亢進し唾液や涎は正常にあっても水分の巡りが悪くて口腔を潤せなくなります(水滞)。いま、このタイプの方が多いように思います。

 このようにドライマウスは五臓と五液の関係から腎、脾、肺、肝の臓器にその根源があることであり漢方での治療はこれらの臓器に働く生薬で根本から改善することができます。地黄、麦門冬、沙参、枸杞子、胡麻仁、黒豆、人参、山薬、黄精、玉竹、芍薬、柴胡、香附子などを含有した方剤が繁用されます。

 * 唾は腎の液:唾は口中の津液(体内の全ての有益な水分)であり唾液の中で比較的ネットリしたものを指します。唾は腎気の変化したものであり、これを飲み込むと腎中の精気を滋養することができる。このことから導引家は唾液を口いっぱいに満たした後これを飲み込んで腎精を養ったと言われています。

 * 涎は脾の液:涎(えん=よだれ)とは唾液の中の清い液のことで、これには口腔粘膜を保護し口腔を潤す作用があり食を摂ると涎の分泌が増え嚥下と消化を助ける。涎は病的なよだれとは異なるものです。 

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by home-k | 2007-02-23 18:37 | ドライマウス