二次性徴と共に女性には特有の月経が始まります。月経は卵巣ホルモンの命令を受けて変化した子宮内膜の表層部がはがれ落ちるもので、通常月に一回あるので月経といっています。
中医学(漢方)ではこの月経の状態を細かく観察・分析して、体質を判断しています。
観察のポイントは月経血の色、性質、出血量、生理の周期や出血期間などです。月経血は血そのものの変化したものですから、
瘀血(おけつ)にかかわる情報を沢山秘めています。
それ故、漢方の先人達は婦人疾患の治療に当たっては「
まず月経を問え」と指示しています。
観察のポイントと正常な経血
1) 経血の色: 色調はやや暗紅色。
2) 経血の性質: サラサラした液状で血塊がない。
3) 出血量: 50~100ml。
4) 周期と出血期間: 30日前後(25~38日)で5~7日の出血が好ましい。
5) 生理痛は無い。
これらを総合的に観察して血の不足(血虚)、
血の滞り(瘀血)、気の不足(気虚)、気の滞り(気滞)、冷えの体質(寒凝・陽虚)、暑がり体質(血熱)などの情報を得ることができ、その結果で体質の過・不足を正すことで五臓六腑の働きが改善され気や血・ホルモンが回復してきます。
西洋医学では、これらのことはあまり問題視せずホルモン治療に頼っていますのでその副作用と、治療に閉塞感を生じているのではないでしょうか。
次回は経血の色や質の観察についてです。
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