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カテゴリ:お血(おけつ)( 38 )
お血と微小循環障害 Vol.18  -冷え症ー
 これからの季節”手足が冷えて眠れない、ベットの中で靴下が離せない”という声を耳にします。問診で必ずお尋ねする項目に「手・足の冷え」がありますが、女性では7割の方が冷えを自覚されているように思います。

 「冷え性」に対して西洋医学では打つ手が無いのが現状で、ビタミン剤が処方される位で決定打が全くありません。これに対し、漢方ではこの分野は得意中の得意で、その治療法則に「寒はこれを熱す」(漢方古書・素門)とあるように「冷えは温めればいい」と単純明快に指示しています。漢方薬には体を温める生薬が多く用意されています。

 漢方では「冷え性」には二つのタイプがあり、体に必要な物質の不足(虚症)と滞り(実症)がみられます。

 全身が冷えるのは虚症で陽気(温めるエネルギー)そのものの不足により起こります。陽気が不足する原因は、生まれつきの虚弱・病による体力の消耗・無理なダイエット・加齢などによる場合があります。

 手・足・腰など部分的に冷えるのは実証の冷えで陽気(温めるエネルギー)は足りているのに経絡を流れる陽気・血(けつ)が滞り、めぐらなくなり発症します。多くは秋冷や冬の冷えそのもので、冷えを受けると体が収縮するだけでなく経絡も収縮して陽気の流れが悪化し、また「血液は冷えに会うと固まり、温かくなると動く」といわれるように寒くなると血管が収縮して血液循環の障害も引き起こします。この状態を瘀血(お血)といいます。

 また、ストレスのために陽気がめぐらず瘀血(お血)にもなる事もあります(気滞お血)。この場合は「年中手・足が冷える」のが特徴でお血になると体の潤滑油でである体液もうまく働きません。体の動きや生命の維持に欠かせない気・血・水の流れの滞りこそ冷え性の主な原因なのです。最近このタイプの冷えが非常に多くなっています。

 冷え性にお悩みの方は、肩こり・目の疲れ・疲れやすい・めまい・肌のカサカサ・ひび・あかぎれ・イライラ・不眠などなど多くの症状のいずれかを伴っていることが多く「万病の元」ともいえ放置せず漢方薬で優しくお手当てを。これこそ未病の予防になります。


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 ヤマトリカブト(キンポウゲ科)  箱根・金時山頂にて

トリカブトの薬用部分を「附子」といい陽気を補い冷えを散寒するので八味地黄丸・附子理中湯・真武湯・麻黄附子細辛湯など多くの処方に使用されています。


  


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by home-k | 2007-10-25 12:40 | お血(おけつ)
お血と微小循環障害 Vol.17  -脂肪肝ー
 昨夜は見事な仲秋の名月の中、食後のウォーキングに出かけました。一時間ほど月明かりの自分の影のお供とともに近くの丘陵歩きでしたが澄んだ空気をたっぷり仕入れ、心地よい汗で身が軽くなるのを感じました。20年前頃には夜のウォーキングなど見かけませんでしたが、最近はよく行き交います。健康づくりに目覚めてきたのですね。

 そろそろ燗酒の恋しい季節ですが、百薬の長というお酒も度が過ぎれば百厄の長にもなります。今回は酒や食事の不摂生からの「脂肪肝」について記してみました。

 脂肪肝は血液中の脂質(主に中性脂肪)が内臓機能の失調などで大量に肝細胞に蓄積され肝臓が肥大した病です。元来、欧米人に多く日本人には少なかったのですが、高カロリー食やアルコール類の過飲などから最近非常に多くなってきました。症状があまりないので気づくのが遅れると肝硬変に進むこともあるという事ですので油断できません。

 中医学(漢方)では体の中に非生理的な水分や脂肪が溜まっている状態の「痰湿症」などの範疇に属する病と考えられています。前述の血液中に糖が溜まる糖尿病、尿酸が溜まる痛風、脂肪が溜まる高脂血症など皆同じ考えです。

 主な原因は「痰湿」、「瘀血」、肝臓・消化器系の新陳代謝機能の異常の「肝脾失調」にあります。痰湿は果物やお菓子などの甘いものや動・植物性脂肪の摂りすぎ、アルコール類の過飲など飲食の不摂生が燃えカスを体に蓄積させます。ストレスはさらにこれらを加重します。

 非生理的な物質である痰湿は消化吸収の働きを悪化させ、代謝できない痰湿の中性脂肪などは肝臓に蓄積されて脂肪肝となってしまいます。さらに肝臓に溜まった脂肪は気や血の流れを妨げ「気滞瘀血(きたいおけつ)」を生じさせ血が滞るようになります。「気めぐらずば血めぐらず」なのです。

 中医学での治療は、血管の内壁に沈着した粥状のドロドロした血脂を除く化痰降脂薬、血の流れを改善する活血化瘀薬、肝や消化器系の働きを高める生薬で十分対処することができます。

 「予防に勝る治療なし」といいますが、口から入る物を制し、有酸素運動のウオーキングなどで脂を燃やし、気分転換で気の流れを良くすることが大切なのではないでしょうか。
  
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by home-k | 2007-09-26 18:40 | お血(おけつ)
お血と微小循環障害 Vol.16  -高脂血症ー
 食や運動など生活習慣の悪い状態が続くと内臓の働きに無理が生じ本来の仕事をしてくれなくなり、その結果、不完全燃焼物である糖・尿酸・脂質が血液の中に入り込んでそれぞれ糖尿病・高尿酸血症(痛風)・高脂血症などを発症します。これらは全て血の汚れ(お血)の病です。

 食べ物の脂肪分は消化吸収された後、中性脂肪として蓄えられます。また肝臓では糖質を原料として中性脂肪が合成され体内で広く利用されます。このように脂質が体内で作られ、利用されていく事を脂質代謝といいます。

 脂質代謝が正常に働かなくなると血液中の脂質であるコレステロールや中性脂肪が増加してきます。この状態を高脂血症といい脂質代謝異常を示す代表的な病気です。

 漢方では、高脂血症という病気は「痰湿」「お血(おけつ=血の滞り)」の範疇に分類されます。
「痰湿」とは内臓の仕事が正常でないために体内に余分な濁れた水分がたまり、血脂(血漿中のコレステロールや中性脂肪)が高い状態です。血管の中壁に粥状のドロドロした血脂が沈着(アテローム)し、その結果血液の流れが悪くなったり、滞ってしまう(お血)ものです。痛みや苦しさといった自覚症状がないので放置しがちですが動脈硬化をはじめ、脳梗塞や心筋梗塞など重大な障害にも結びつくので油断大敵です。

  簡単な自己診断法
 1 やや肥満体である
 2 舌の色が暗紫色、舌下(裏)静脈怒張、舌に紫色の班点がある
 3 まぶたに黄色腫或いは腱・皮下に結節性黄色腫がある
 4 耳たぶに横溝がある 

  漢方療法
  痰湿のもとである水分代謝の改善に脾・肺・腎の働きを正常化する化痰利湿・補腎薬を主  に血の改善を計る活血化お薬を併用することで血栓(血液の塊)の形成や動脈硬化の発症  を予防することが出来ます。

コレステロール・中性脂肪を改善する漢方降脂茶  当店オリジナル!!  サンザシ、ケツメイシ、ギョセイソウ・・・・他

  生活習慣の改善
 油脂類や糖質を摂り過ぎないことが基本ですが食物繊維の多い食べ物を多く摂ることが大切です。卵黄・バター・ラード・モツ・たらこ・かずのこ・うなぎ・糖度の高い果物・菓子類・アルコールなどは少なく、背の青い魚(EPA・DHA多い)・海藻類・豆類・きのこ類・ビタミンA,C,E,B2、B6などは多く摂ると脂質代謝を促進させLDLの酸化を防ぎます。
 適度の運動はエネルギィー代謝を活発にするので中性脂肪を低下させ善玉コレステロールを増やすので大切です。生活にリズムをつくりましょう。

 病院などでよく処方されている高脂血症改善薬(コレステロール)のスタチン系薬などを漫然と長期間服用し続けることは黄紋筋融解症(骨格筋の成分が血中に溶け出す)をひきおこす恐れもあり注意が必要です。
        



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by home-k | 2007-08-21 15:46 | お血(おけつ)
お血と微小循環障害 Vol.15 -痛風の漢方的考察②ー
 痛風の生い立ちは胃腸(脾)の働きが大いに関与しています。胃腸の働きは飲食物を栄養化し、全身に送り届け、また飲食物質に含まれる余った水分を肺や腎の気化作用により尿や汗として体外に排泄することを仕事としています。

 甘いもの、脂っこいもの、味の濃いものなどを食べ過ぎたり、お酒が多かったりすると胃腸系の働きに負担がかかり、正常な仕事が出来なくなり余分な水分や脂質が溜まって「痰湿」が生じます。痰湿は血液の中に移行し血流を妨げ「痰湿お血(たんしつおけつ)」という状態を引き起こします。ここまでは前回の記事でも記しました痰湿お血型の痛風の生い立ちです。

 ところが最近、ストレスや思慮過度などがプラスされた気滞型痰湿お血の痛風が非常に多くなっています。社会生活の複雑化で精神的な緊張、情緒の過度の変動など自律神経系の過緊張がストレスと化し、また過度の思慮や現実化しない思念などは気の滞りを生じさせます。
気の滞りは胃腸系の本来の働きを弱め非生理的な物質(痰湿=尿酸)を溜め込むようになります。痰湿は血管運動神経系も失調させ「お血」を発生させます。気の滞りや血の滞り(お血)が長期化すると鬱熱となり痰湿は化熱し水が温まる感じになります(漢方では湿熱という)。

 このような痛風を湿熱気滞お血型痛風といい今、一番多いのではないかと思います。手足はだるく熱く大小便は不爽、舌下静脈は怒張、舌の苔は白く厚く或は黄白色の苔がべトットついたり、舌に紫色の班点があるなどが観察されます。

 漢方での対処は気の滞りを解くこと、気のめぐりの改善が優先されます。中国医学の古書に「よく痰湿を治するものは、痰湿を治せずして気を治す。気順ればすなわち一身の津液も気について順るなり」「気めぐれば血めぐる」「気が滞れば血も滞る」「百病はみな気から生まれる」「百病はみな淤から生まれる」と指摘しています。体の水や血は「気」に付いて巡っていると考えています。

 この様な症状がある時、漢方では柴胡、青皮、木香、佛手柑、白求、茯苓、薏苡仁、山薬などで気の巡り(気滞)と水分代謝(痰湿)などを改善する生薬を使い(疏肝健脾薬)、さらに山慈茹、沢瀉、車前子,金銭草(カキドオシ)、大黄、丹参、田七人参、赤芍などで鬱熱を冷まし血の巡り(お血)を改善する活血化於利湿薬を使い痛みや腫れに対処し、尿酸の排泄や生成押さえ
ることが出来ます。山慈茹(サンジコ)は新薬でも繁用されているコルヒチンを含むので注目されています。

 日常生活で、食養生として総エネルギーの制限、運動、気分転換を心掛け内臓に負担をかけないように大切にしたいものです。



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by home-k | 2007-07-25 22:59 | お血(おけつ)
お血と微小循環障害  ⑭  -痛風の漢方的考察①ー
 痛風は体内のプリン体の老廃物である尿酸の廃棄物処理が上手くいかず血液中に尿酸がたまり、高尿酸血症を経て突発的に痛風関節炎を起こす病です。

 この病を漢方(中医学)では「痺症」「白虎歴節風(びゃっこれきせつふう)」といい痛みの程度を虎に咬まれた痛みと表現しています。古代中国では、痛風は帝王病・富貴病つまりぜいたく病と言われていました。日本では今、飽食の時代で気の向くままに高カロリー食になっていて中国の皇帝以上の物を食べているのではないでしょうか。その結果内臓の働きに負担がかかり消化不良(完全栄養化・無毒化できない)の結果、未消化の尿酸が血液中に増えてしまう人が多くなり年々若年化の傾向にあります。

 尿酸という代謝老廃物は組織に尿酸塩という細かい結昌をつくって炎症反応を起こしたり腎臓に結石を作ったりします。この結昌や結石を中医学では「痰湿お血(たんしつおけつ)の病症」といっています。

 自分の体の消化能力を越えた飲食物は「痰湿」(痛風の場合尿酸)を生じさせ、痰湿は血液の中にもたまって血流を妨げ「お血(おけつ:血の滞り)」という状態を引き起こします。「痰湿」と「お血」というマイナス要素が相互に働きあって結晶になり関節組織の中で沈着すると急性の炎症が生じて「痰湿お血の痛風発作(赤く腫れて痛む)」を発症します。

 漢方による痛風の予防と治療の基本は「痰湿お血体質の改善」で体に溜まった非生理的な水の痰湿を本来の胃腸の働きである消化・解毒・水分代謝作用を高め(健脾利湿)、尿酸などで汚れた血のクリーニングと血流改善(活血化お)の治療方法をとります。

 尿酸値を下げるには上記の方法で尿酸の生成を抑えると共に一方で尿酸の排出を促進することができ漢方で十分対応が可能です。予防の基本は「痰湿の改善」にあることは明白です。内蔵機能が十分働けるように食養生もまた大切です。

 食養生
痰湿タイプ:昆布や海藻、いわし、さんま、あさり、しじみ、小豆、緑豆、春雨、ごぼう、しいたけ等のきのこ類、こまつな、にんじん、大根、ピーマン、かぶ、冬瓜など、飲み物は緑茶、ウーロン茶などのホットが基本です。
お血タイプ:にんにく、ニンニクの芽、たまねぎ、らっきょう、黒きくらげ、桃、さんま・いわし・あじなどの背の青い魚、しょうが、山椒、シナモン、黒酢など、飲み物は紅花茶、バラ茶、ほうじ茶など温いものが流れを良くします。
6月1日投稿記事:痛風とビール
 痛風とビールの因果関係など、食と痛風について考察した内容になっています。そちらも合わせてご覧下さい。

 最近、痰湿お血型をベースにストレスや食の間違いで気の滞りや欝熱を伴った痛風が多くなっています。湿熱気滞お血型痛風について近々UPしたいと思います。
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by home-k | 2007-06-25 21:25 | お血(おけつ)
お血と微小循環障害  ⑬  -いぼ痔と漢方ー
 中医学(中国漢方)は五行説の考えが基本になっていて中医学の古書に「春には天の陽気がひろがり始め、地の陽気が萌し始めるときであり人の陽気は肝にある」と言っています。

 春はその陽気に目覚めて気(エネルギー)や血(栄養物質)は肝に集まり肝の働きを充実させる季節ですが日頃、何らかの原因で肝にトラブルを抱えているとエネルギーや血の流れは滞り、肝炎、胆のう炎、子宮の病、眼疾患、自律神経失調症、痔などなど、様々な肝に関連した病が悪化したり、新たに発症したりするようになります。 

 痔と肝は離れた位置にあり関連は無いように思われますが痔静脈は門脈系に属し、肝臓にその血流は注ぐ道筋ですので肝臓部にうつ血があれば、押せ押せで痔静脈に圧がかかり、うつ血が肛門の周囲にも発生することになります。

 痔は肛門部に発生した「お血病の一種」で具体的には痔静脈のうつ血が原因といえ微小循環障害の結果でもあります。

 いろいろな痔の治療の基本方針は血行を改善して体内のうつ血を除きながら肝臓の働きを強化し肝臓部での血流を促すことが大切になります。漢方では「お血」(おけつ)の治療を得意としていますのでOPEなしでかなりの痔の治療が可能です。痛い思いもなしです。
 また、いぼ痔(痔核)など患部が炎症を起こして腫れたり出血する場合は湿熱や血熱が伴っていることもありそれぞれの熱を取り除くことも必要になります。
 
 漢方薬には多くの優れた痔に対応する処方があります。切らずに治すことを念頭に内服では槐角丸、乙字湯、五虎湯、大黄牡丹皮湯、芎帰膠艾湯、桃核承気湯などなど、外用では紫雲膏、太乙膏(たいつこう)中黄膏などあり庤主さんには是非試みていただきたい治療法です。

 06.10.31のブログも参考にしてください。

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by home-k | 2007-04-18 18:15 | お血(おけつ)
お血と微小循環障害  ⑫-カム かむ 咬む 噛む 30ー
 年初ですので健康づくりに一つの提案をさせていただきます。
食べるとき皆様は何回ぐらい噛んでいますか?食べものの種類にもよりますが一口で多くても15回以内の方が多いのではないでしょうか。

 生きていくうえで体に良いものを摂ることは当然のことですが、それを体に取り入れ有効利用するために「よく噛む」ことを実行している方は少ないようです。社会のテンポが速いためか、便利な食べ物が多くなつたのか考えさせられます。そこで、これから「カム・ かむ・ 咬む ・噛む30回以上」を実行してみていただきたいのです。必ず今までと違う体調に気付くと思います。

 今や日本の食卓は飽食の時代、人に優しい企業努力?の結果スーパーやデパ地下では食べやすく加工調理された軟らかく美味しそうな食べ物であふれています。スルメや煎り豆などの硬い食べ物は片隅に追いやられたり見つけられなくなってきています。

 咀嚼すれば唾液の分泌が起こり、よく噛めば噛むほど唾液の分泌は増加します。唾液腺は血管拡張物質や神経成長因子などの生理活性物質を分泌するので、咀嚼により唾液の分泌が多くなればなるほど血液の中の有益物質も濃度が高くなります。その結果脳内の血流量は増えると共に脳細胞の働きも活性化されます。ゆっくり食べることで満腹中枢も刺激を受けて食べ過ぎないという効果も期待できます。咬む・噛む・噛みしめることはこんなに大切なことなのです。よく咬まない人にボケや肥満が多いのもうなずけます。

 咀嚼の不足は唾液腺の出も少なくなり血管拡張物質も不足となるので血の流れも悪くなり様々な病を引き起こします。これが漢方で言う「お血」で微小循環障害の一つです。

脳の血流障害を起こさないためにも「良い食べ物」「バランスよく」「よくかんで」食べることが大切です。最近、「食養」がさかんに提案されてきましたが「よく噛む」ことこそその原点ではないでしょうか。

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by home-k | 2007-01-14 00:57 | お血(おけつ)
お血と微小循環障害  ⑪   -胃袋とストレスー
 なんとなく胃のあたりが重い、食べたくない、胃が痛い・むかつく・もたれる・はる・つかえる、胸やけがするなど五臓六腑のなかでもこんなに文句をいう臓器は他にありません。体外から直接有益なものは勿論、害のある物などを送り込まれるのですから時には文句の一つや二つ言いたくもなるのでしょう。

 レントゲンや胃カメラなどで検査しても原因不明で、そのうち何となく治った感じになったり、再発したり、時にはキリキリ痛んだり上腹部が重たいなど胃潰瘍を思わせることも。なかなかスッキリしないことが多いように思います。多くは慢性胃炎と診断されています。

 今日の社会生活はテンポが速く、変化も激しく緊張させられることが多くなっています。緊張などのストレスを感じると自律神経の交感神経が刺激されてアドレナリンが分泌され胃の毛細血管が収縮して胃袋にいく血流が減少するようになります。血の不足は酸素や栄養の不足を引き起こし胃の正常な機能を営むことができなくなります。

 日常生活で緊張や心配ごとが続いて、食欲不振や吐気、胃痛などを経験された方も多いのではないでしょうか。

 中国漢方(漢方)ではこんな時、行気薬という生薬の木香・縮砂・陳皮・沈香・厚朴・川練子などで気をめぐらせ交感神経の緊張を解き血行を改善させます。さらに、滞った血を巡らせる活血化お薬(姜黄・田七)なども併用していきます。
 このように毛細血管の流れを回復させることで好結果を得ることができます。

 最近のことですが、「夜中になると胃が激しく痛み目が覚める」という方が来店されました。病院の治療は受けているが治らない、怖くて寝られないとの訴えでした。上記の気の滞りとお血の漢方理論を応用することで短期間にお元気になられました。漢方の素晴らしさを実感させて頂きました。

 病院(西洋医学)ではこんな時H2ブロッカーのシメチジン・ファモチジン系の新薬が繁用されていますが長期連用は避けたいものです。胃液やペプシンの分泌を抑制するばかりでなく胃ガン症状が隠されてしまう危険性もあり要注意です。

 胃は氷嚢ではありません。冷めたいものの摂り過ぎもまた血行を悪くしますので食養生も大切です。


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by home-k | 2006-12-12 17:55 | お血(おけつ)
お血と微小循環障害  ⑩  -微小血管狭心症ー
 一般的な狭心症は比較的太い血管が何らかの原因で狭くなって発症しますが、最近の研究で細い血管(毛細血管)でも同じようなことが起きていることが判ってきました。これを微小血管狭心症といいます。

 胸がしめつけられるように痛んだり、背中やみぞおちが痛んだり、のどが詰まる、左腕がしびれる、腕が上がらない、冷や汗をともなったりなどの症状があり一般的な狭心症と同様ですがやや症状が軽いようです。これは心臓の筋肉の中にある毛細血管の流れに問題を生じたことです。

 この様なことはA型行動型人間や更年期を迎えた女性に多く発症すると言われていて、就寝中や安静時に発作を起こしやすいという特徴があります。命を落とす心配はないが検査をしても発見できないことが多いので要注意です。また、狭心症の治療薬ニトログリセリンは毛細血管などの小さい血管の拡張作用はないので苦痛は解消されず適当な薬がないのが実情です。

 上記の異常に気付いたら単なる更年期障害と片付けず、またA型人間的要素があれば尚のこと気や血の滞りを改善する体のお手入れが大切になります。X型人間的な生活習慣を身に付けることも大事なことではないでしょうか。
 やはり中国医学(漢方)による「未病先防」理論を応用することで憂鬱な更年期も平穏に過ごすことができます。

 A型行動型人間とは:
  1 仕事もせっかちで思ったことはただちに実行しないと気がすまない。ぐずぐずしている他人を見るとイライラする。
  2 仕事熱心で自分の能力以上の仕事を背負い込み職場や家庭は自分ひとりでもっているという自負心が強くて休むことが下手な人。
  3 敵愾心と競争意識が強く、人一倍正義感が強くこうと思うと闘う人。
    
   A型 B型 X型がありますが血液型とは関係なくB型はおっとり、X型はAとBの中間型といわれています。

 あなたは何型に生きがいを感じますか・・・・・・?。


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by home-k | 2006-11-30 17:44 | お血(おけつ)
お血と微小循環障害  ⑨   -漢方で美肌づくりー
 この季節(秋~冬)、お肌の健康状態が気になっている方が多いのではないでしょうか。皮膚のツヤがなくなったり、肌荒れ、手アレ、こじわや又、肌のしみ、くすみ、目の下のクマなど皮膚の「黒ずみ」が目立ってきます。前者は血の不足、後者は血の滞りが原因でこれは立派な微小循環障害といえます。
  
 中国医学(漢方)では肌のトラブルの多くは血の不足や血の質の低下(’06,08,27の当ブログ)、血流の滞リが原因と考えています。

 皮膚は毛細血管が多く集中しているところですので動脈で運ばれた新鮮な酸素とバランスのとれた食べ物からなる栄養成分が毛細血管を通じて皮膚細胞に運ばれ、不要になった老廃物などを静脈を経て運び去ることで養われています。

 皮膚の毛細血管の働きも微小循環の営みの一つですがこの働きが悪くなると肌や臓器に悪影響を及ぼし肌の老化を早めることになります。逆に考えれば微小循環が十分に機能していれば細胞でのガス交換や物質交換などの新陳代謝はスムーズになり肌や臓器の状態もよくなり肌の老化の防止にもなります。血液循環の主役は毛細血管なのです。

 「皮膚は内臓の鏡」と漢方では考えていますので内臓の乱れが皮膚に現れるともいえます。美肌づくりは漢方で言う「肺・脾・肝」の働きを整えることも大切です。高価な化粧品などで外から肌を補うよりも中国医学の皮膚美容理論「元気な血液づくり」で内面から美肌づくりのケアに発想転換が必要ではないでしょうか。

 漢方には西洋医学にはない補血法(血を補う)、活血化お法(血の滞りを除く)があり美肌づくりに適しています。

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 ’05、10,17の当ブログもご覧ください。
by home-k | 2006-11-21 16:43 | お血(おけつ)