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夏の漢方的養生  発汗過多は要注意
 暑さには汗が付きまといます。普通の暑さでの自然発汗はクールダウンであり、また体の老廃物を排出し代謝を活発化するためにも必要な生理現象です。

酷暑のこの夏は異常な発汗を感じている方が多いのではないでしょうか。
季節や天候が体の生理機能に及ぼす影響を重視する中医学漢方では「心(しん)は暑熱を悪(にく)む」といい、暑熱が心の生理機能に多大なダメージを与えるとしています。
この炎熱下では、体はオーバーヒート気味で熱中症様症状気味の方が多いのではないかと危惧しています。
また、中医学の古典では「心(しん)は汗を主る」「汗は心の液」ともいい心と汗は深い関係にあることを指摘しています。異常な発汗が見られる病に心筋梗塞や狭心症があります。e0024094_17262177.jpg


汗のもとは血液です。血液の中の水分(血漿)が汗として流失すれば血液は濃くなり血流は悪化し心の機能が発揮されなくなるので心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患を引き起こしかねません。中医学漢方では血漿や組織液など栄養のある体液を津液(しんえき)といいます。それ故、発汗過多はこれらの栄養物(気・血)を失うことでもあり、このような場合津液を補う生薬を用いて血液の潤いに対応いたします。

熱中症予備軍の症状 体のほてり、めまい、頭がボーっとする、口の渇き、吐き気、動悸、息切れ、生あくび、体温高い、言葉がもつれる、黄色い汗、舌の苔が黄色、小便色濃い、便秘など。      意識障害は病院へ

西洋人参、白虎加人参湯、三黄瀉心湯、清暑益気湯、生脈散(麦味参)、炙甘草湯、天王補心丹、蒿芩清胆湯、感応丸などが繁用されます。

暑い環境で起こる健康の障害を中国医学3000年余の歴史の中の知恵を応用し、この酷暑を乗り切りたいものです。


 




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by home-k | 2018-07-21 17:35 | 季節の養生
夏の漢方的養生 中国医学の古典に学ぶ
 2000年も前に書かれた中国の医学書・黄帝内経 素問に今でも通用する四季の養生が記載されています。そのうちの夏の養生を転記しました。

 夏の三か月間を、蕃秀(ばんしゅう)という。それは花咲栄える季節である。
この期間は天地の陰陽の気が活発に交流し合って、生きとし生けるものすべて、花咲き実る盛んな時である。
この時にあっては、人々は夜は夜更かしすることなく、朝は早く起床し、日の長いのに倦むことがないようにする。精神的には志をたかぶらせることなくのびのびとし、肉体的にはうっとうしさを除いて、陽気を体外に泄らしてやる。この時にはすべて発散させるようにし、鬱積することのないように気をつけるべきである。そのようにできれば、それが夏における成長を特徴とする天地の気に相応じることであって、これこそ、夏時の養生法であるというものだ。
 この養生法に逆らって心をうつうつさせたり、身体に鬱熱させたりすると、夏に盛んに活動する心の臓が傷害されて病となる。たとえすぐに発病しなくても、秋がくるとこれが原因となり、おこりとなる。即ち夏にうけた傷害が元になって秋の収斂の気力が減少する結果病が表面にでてくるのだ。

とあり、特に「陽気を体外に泄らしてやる」は暑い=発汗の生理現象を上手に使うことを指しているのではないかと思います。暑い時こそ適度な発汗・発散が大切です。おこり は間欠熱のこと。                                                               
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by home-k | 2018-07-11 14:04 | 季節の養生